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2025年最新|効果的な間欠的ファスティングの始め方と継続のコツ

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2025年最新|効果的な間欠的ファスティングの始め方と継続のコツ


間欠的ファスティングとは?基本的な仕組みと効果

近年、健康志向の高まりとともに注目を集めている「間欠的ファスティング(断続的断食)」。ダイエット効果だけでなく、健康面での多くのメリットが科学的に証明されつつあるこの食事法は、2025年も引き続き健康トレンドの中心となっています。

間欠的ファスティングとは、一定の時間帯に食事を摂取し、残りの時間は断食する食事法です。完全に食べ物を断つ従来の断食とは異なり、食事と断食の時間を日々のスケジュールの中で交互に取り入れる方法です。

【16:8法の断食・食事時間の配分】

16時間:断食時間
(例:午後8時〜翌午後12時)

8時間:食事時間
(例:午後12時〜午後8時)

※断食時間には睡眠時間(約8時間)も含まれるため、実際に意識的に空腹を我慢する時間は8時間程度

図1: 16:8法の断食・食事時間の配分

科学的に証明された主な効果

1. 体重減少とメタボリックシンドロームの改善
間欠的ファスティングは、摂取カロリーの自然な制限につながり、体重減少を促進します。特に内臓脂肪の減少に効果的で、メタボリックシンドロームの各指標(血糖値、血圧、コレステロール値など)の改善が複数の研究で確認されています。

2. オートファジーの促進
ノーベル賞を受賞した研究で注目されるようになった「オートファジー」。これは細胞が古くなった成分を分解し、再利用するプロセスで、断食状態になると活性化します。このプロセスにより、細胞の若返りや健康維持につながるとされています。

3. インスリン感受性の向上
断食期間中はインスリンレベルが低下し、インスリン感受性が改善します。これにより、体は糖をより効率的に処理できるようになり、2型糖尿病のリスク低減に寄与します。

4. 脳機能の向上と神経保護作用
間欠的ファスティングは脳由来神経栄養因子(BDNF)の産生を促進し、認知機能の向上や神経変性疾患に対する保護効果をもたらす可能性があります。

【間欠的ファスティングによる健康指標の改善】

体重
-8%

血糖値
-12%

血圧
-6%

コレステロール
-9%

内臓脂肪
-14%

※12週間のプログラム実施後の平均改善率(n=240)

グラフ1: 間欠的ファスティング実践前後の健康指標の変化

間欠的ファスティングの主な方法と選び方

間欠的ファスティングにはいくつかの方法があり、自分のライフスタイルや目標に合わせて選ぶことが重要です。

1. 16:8法(リーンゲインズ法)

最も一般的で取り組みやすい方法が16:8法です。これは16時間の断食期間と8時間の食事可能時間を設ける方法です。

実践例:

  • 食事時間:12時~20時
  • 断食時間:20時~翌12時

多くの実践者は朝食を抜き、昼食と夕食のみを摂取します。初心者にもおすすめの方法で、比較的無理なく継続できます。

2. 5:2法(マイケル・モズリー法)

週に5日は通常通り食事をし、2日間は摂取カロリーを大幅に制限(女性は500kcal、男性は600kcal程度)する方法です。

実践例:

  • 月曜日と木曜日:カロリー制限日
  • その他の曜日:通常の食事

連続しない2日を選ぶことで、身体への負担を軽減できます。

3. 隔日断食(Alternate-Day Fasting)

1日おきに通常の食事とカロリー制限(または完全断食)を繰り返す方法です。

実践例:

  • 月水金日:通常食
  • 火木土:カロリー制限または断食

より効果的な体重減少が期待できますが、空腹感が強いため、慣れるまで継続が難しい場合もあります。

断食法 特徴 難易度 効果 向いている人
16:8法 16時間断食、8時間食事 ★★☆☆☆ ★★★☆☆ 初心者、朝食を抜くことに抵抗がない人
5:2法 週5日通常食、2日制限食 ★★★☆☆ ★★★★☆ 毎日の食事時間を気にしたくない人
隔日断食 1日おきに断食と通常食 ★★★★☆ ★★★★★ 効果を早く実感したい人、自己管理能力が高い人
※効果と難易度は個人差があります
表1: 各断食法の比較

自分に合った方法の選び方

初めて間欠的ファスティングに取り組む場合は、次の点を考慮すると良いでしょう:

  • 現在のライフスタイル:仕事や家庭の状況に合わせやすい方法を選ぶ
  • 過去の食習慣:朝食を抜くことに抵抗がなければ16:8法が適している
  • 健康状態:持病がある場合は医師に相談する
  • 性格・習慣化のしやすさ:毎日同じパターンを続けるほうが良いか、変化があるほうが続けやすいか

間欠的ファスティングを成功させるためのポイント

始める前の準備

1. 医師に相談する
特に持病がある場合や薬を服用している場合は、間欠的ファスティングを始める前に必ず医師に相談しましょう。妊娠中・授乳中の女性、成長期の子ども、高齢者などは断食が向かない可能性があります。

2. 徐々に時間を延ばす
いきなり長時間の断食に挑戦するのではなく、徐々に断食時間を延ばしていくことで、身体と精神の両面から慣れていくことができます。例えば最初は12時間の断食から始め、1週間ごとに1時間ずつ延ばしていくなどの方法があります。

3. 食事内容の見直し
断食効果を最大化するためには、食事時間中の食べ物の質も重要です。加工食品や精製炭水化物、砂糖の多い食品を減らし、タンパク質、健康的な脂質、食物繊維を豊富に含む食品を選びましょう。

【間欠的ファスティング中の食品選び】

推奨される食品

  • タンパク質: 鶏胸肉、魚、豆腐、卵、ギリシャヨーグルト
  • 健康的な脂質: アボカド、ナッツ類、オリーブオイル、魚油
  • 野菜: 葉物野菜、ブロッコリー、キャベツ、アスパラガス
  • フルーツ: ベリー類、りんご、柑橘類(適量)
  • 複合炭水化物: 全粒穀物、オートミール、さつまいも
  • 豆類: レンズ豆、黒豆、ひよこ豆
  • 飲み物: 水、緑茶、黒コーヒー、ハーブティー

避けるべき食品

  • 精製炭水化物: 白パン、菓子パン、白米、パスタ
  • 加工食品: インスタント食品、冷凍食品、加工肉
  • 糖分の多い食品: お菓子、ケーキ、アイスクリーム
  • トランス脂肪: マーガリン、揚げ物、市販のスナック菓子
  • 糖分の多い飲料: 炭酸飲料、フルーツジュース、アルコール
  • 人工甘味料: ダイエット飲料、低糖質菓子
  • 高塩分食品: インスタントラーメン、塩辛い加工食品

※これらの食品は血糖値の急上昇や炎症を引き起こし、断食の効果を減少させる可能性があります

図2: 間欠的ファスティング中に推奨される食品と避けるべき食品

実践中のコツ

1. 水分をしっかり摂取する
断食中でも水、無糖のお茶、ブラックコーヒーなどは摂取可能です。十分な水分補給は空腹感の軽減にも役立ちます。

2. 活動的な時間帯を断食時間と合わせる
仕事や家事などで忙しい時間帯を断食時間に設定すると、食べ物のことを考える時間が少なくなり、空腹感を紛らわせることができます。

3. 睡眠時間を断食時間に含める
16:8法などでは、睡眠時間を断食時間に含めることで、意識的に空腹と向き合う時間を減らせます。例えば22時に夕食を終え、翌14時まで断食する場合、その間の7~8時間は睡眠時間となります。

【断食中に摂取可能な飲み物と避けるべき飲み物】

摂取可能な飲み物

  • : 炭酸水、ミネラルウォーター
  • 緑茶・紅茶: 砂糖・ミルクなし
  • ブラックコーヒー: 砂糖・ミルクなし
  • ハーブティー: カフェインなし
  • ボーンブロス: 無添加のもの

✓ カロリーなし またはごくわずか(5kcal以下)

✓ インスリン分泌を刺激しない

避けるべき飲み物

  • 甘い飲料: ジュース、炭酸飲料
  • アルコール: ビール、ワイン、蒸留酒
  • ミルク入り飲料: カフェラテ、カフェオレ
  • スポーツドリンク: 電解質飲料
  • 人工甘味料入り飲料: ダイエットコーラなど

✗ カロリーを含む

✗ インスリン分泌を刺激する

図3: 断食中に摂取可能な飲み物と避けるべき飲み物

長期継続のためのテクニック

1. 記録をつける
断食時間や体重、体調などを記録することで、効果を実感しやすくなり、モチベーション維持につながります。スマートフォンのアプリを活用すると便利です。

2. コミュニティに参加する
同じ目標を持つ人々のコミュニティに参加することで、情報共有やモチベーション維持に役立ちます。SNSグループやオンラインフォーラムなど、様々な選択肢があります。

3. チートデイを設ける
完璧を目指すよりも、あらかじめ計画的に「ルールを破る日」を設けておくことで、長期的な継続が可能になります。例えば、週に1日は通常の食事パターンに戻すなどの方法があります。

4. 体調を最優先する
極度の疲労感、めまい、集中力低下などの症状が現れた場合は、無理をせず食事を摂りましょう。健康を害してまで断食を続けることはありません。

【実践期間と効果・継続率の相関関係】

数値(%)

実践期間(週)



0
4
8
12
16

100%
75%
50%
25%
0%

健康改善効果

継続率

※研究データに基づく一般的な傾向。個人差があります。

8〜12週間で効果と習慣化のバランスが最適になる傾向

グラフ2: 実践期間と効果・継続率の相関関係

よくある質問と対処法

Q1: 断食中の空腹感にはどう対処すればいいですか?

A: 次のような方法が効果的です:

  • 水やハーブティーをこまめに飲む
  • 少量の塩を舐める(電解質補給)
  • 軽い運動や散歩をする
  • 仕事や趣味に没頭し、気を紛らわせる

空腹感は通常、波のように来ては去るものです。我慢していると、次第に感覚は弱まっていきます。

Q2: 運動はいつ行うのがベストですか?

A: 個人差はありますが、多くの研究では断食状態での軽~中強度の運動が脂肪燃焼に効果的とされています。ただし、高強度のトレーニングは食後の方が良いパフォーマンスを発揮できることが多いです。自分の体調を見ながら、最適なタイミングを見つけることが大切です。

Q3: 断食中にサプリメントを摂っても大丈夫ですか?

A: ビタミンやミネラルのサプリメントは一般的に問題ありませんが、カロリーを含むサプリメント(プロテインなど)は断食の効果を妨げる可能性があります。また、空腹時にサプリメントを摂ると胃の不快感を引き起こすことがあるため、食事時間中に摂るのが望ましいでしょう。

まとめ:健康的な生活習慣の一部として取り入れる

間欠的ファスティングは、多くの健康上のメリットが科学的に示されている食事法です。しかし、万能薬ではないことを理解し、バランスの取れた食事内容と組み合わせることが重要です。

最も大切なのは、自分のライフスタイルに合った方法を選び、無理なく続けられるようにすることです。短期間の極端な断食よりも、緩やかでも長期間継続できる方法の方が、健康への効果は大きいでしょう。

まずは小さな一歩から始め、自分の体と相談しながら、健康的な生活習慣の一部として間欠的ファスティングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考文献

  • 日本肥満学会「間欠的断食の効果と安全性に関するガイドライン」
  • 米国国立衛生研究所「Intermittent Fasting and Human Metabolic Health」
  • Harvard Health Publishing「Intermittent fasting: Surprising update」